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【2008年7月記事一覧】

2008年7月24日号

●大手ハウスメーカーもネット受注参入

 ミサワホームが住宅をネット販売するというニュースがあった(日刊工業新聞7月17日)。まずは関東エリアで試行し、反響を見て地域での販売を検討するそうだ。施主は専用サイトで間取りや外観を選び、価格も確認できるBTO方式で家が買える。ネット上でパソコンを買う時と同じように、家のスペックを選べるのが特徴。
 インターネットは、無名の企業でも大手と同等の土俵に立てる、という主旨でマーケティングが展開されてきた。しかし、なんと知名度も宣伝力もある大手ハウスメーカーがネットで住宅販売する時代になったか、と改めて驚かされる。ちなみにニュースによると、同社へのネット経由の資料請求数は3年前の約4倍に増えているとのこと。さらに、総合住宅展示場の来場者のうちネットの住宅情報を利用している人は57%に上るという調査もある。“弱者のツール”であったはずのインターネットも、いよいよ大手との本格バドルに突入か。

●嫌がおうでも「コンプライアンス」

 耐震偽装、食品偽装など、企業の信用性が問われる事件が相次いでいる。住宅でも例外ではなく、透明性のある施工履歴や施工手順の公開などが、今後は要求されることになるかもしれない。7月17日の読売新聞に、「偽装生コン・5件が建築基準法に違反」というニュースがあった。これは藤沢市の生コン業者がJIS規格外の不適切な材料を混ぜたコンクリートを出荷していたというもの。さらに今回は、この偽装生コンを使用したために建築基準法に違反する物件が5件あったというもの。耐震偽装事件によって、確認申請が厳しくなったが、生コンの段階で偽装されたら、元も子もないというのが、多くの声なのではないか。しかし、こうした事件の対極にあるのが、リフォーム会社ホームテックがリフォーム中の現場写真をネットでユーザーに公開する(R.E.port最新不動産ニュース7月16日)というニュース。 これは、現場の施工記録を写真をとって残すことで、最後は施主に「この通り工事しました、ご確認下さい」という情報公開のPRになる事例。これは今流行の「コンプライアンス」の一例でもあろう。
 実は施工記録を残すことの意味は非常に大きく、建築後の紛争やクレーム対策には最も有効である。記録を残すごとに、施主に納得してもらえば、後からの「言った言わない」がなくなる。実際にこうした施工記録を残すサービスを行っている工務店・リフォーム会社は、姉歯事件以降増えている。
 この二つのニュースから言えることは、いくら確認書類を厳格化しても、しっかりとした製造・物流・施工でのチェック体制を築かなければ、まったく意味がないということだろう。前者の生コン事件も、工務店にとっては他人事ではなく、「本当にその建材は信用できるか?」「情報開示できるか?」ということを問う姿勢が、リスク回避にも繋がる。工務店にとっては、「知らなかった」では済まされない時代が来るかもしれない、という心の準備を持っておきたい。

●職業体験のメッカ「キッザニア」に注目

 7月18日の電気新聞で、大和ハウス工業が「キッザニア甲子園」に住宅建築現場を出展することがニュースとして取り上げられた。現在の日本の教育制度で足りないものは、社会人になったときの職業体験であるということが言われている。知識詰め込み型の教育よりも、体感型教育の重要性について民間企業も注目し始めている。それが、今多くの子供たちを引き寄せている「キッザニア」という施設だ。キッザニアでは、子供たちに職業体験をしてもらい、擬似通貨であるが給料も出る。それを施設内の銀行に持って行き貯金もできる。子供たちにとっては、大人の社会ルールを体験できるわけで、企業にとっても、ここに出展して子供たちに利用してもらうことは、未来への大きな先行投資にもなる。
 ハウスメーカーも当然、こうした体感型施設へは早く注目しており、今回の大和ハウス工業の出展はその象徴事例として注目される。ニュースによると、大和ハウス工業はキッザニアへの出展によって、「家」がどのようにして建てられているのかを学ぶことができる施設を計画しているという。
 住宅業界では、大工や専門職人の地位向上が長年の課題になっている。ヒントは案外、こうした「キッザニア」のような職業体感施設にあるのかもしれない。

2008年7月17日号

●建材メーカーは「付加価値」で生き残り狙う?

 今週は、まずYKK APが地球環境に優しい戸建住宅向けエクステリア商品群を「エクステリア環境改善提案商品」として販売開始するというニュース(鉄鋼新聞7月11日)に注目。建材メーカーは現在、今までの大量生産・大量供給時代から脱し、新しい付加価値を付けた商品開発を目指している。特にアルミメーカーにはその傾向が顕著であり、「商品単体でいくら」という売り方ではなく、「全体でこんな性能が発揮できる」という商品PR方法に変わって来ている。その「付加価値」のひとつが、環境対策である。
これに関連して、前回伝えられなかったのだが「長期使用住宅部材標準化推進協議会」(長住協)が7月1日に発足(日刊建設工業など7月3日)したという動きがある。これは、ハウスメーカーと建材・住宅設備メーカー、ホームセンターなどのDIY業界21社が連携し、住宅部品の標準化やリサイクル対応を検討するというもの。日刊建設工業の報道によると、「長住協では住宅を長期間使用する際に必要となる維持修繕の効率性を高められるよう住宅設備機器の標準化を推進する」「事業や品目別に分科会を設置し、標準化を進める上での年度計画を策定するほか、部品・部位・用途についての標準化案などを詰める」とのこと。
 こうした二つの流れを見ていると、建材メーカーは単体の建材の性能競争をしている時代ではないということが分かる。住宅全体で、トータルな提案を工務店・ビルダーにしていける存在として認知されたいという方向性が窺える。つまり今後は、現場サイドの工務店・ビルダーがこれまで以上に要望をメーカーに出して、共同開発していくようなケースが増えてくるだろう。

●住み替え促進へ具体的な動きも

 ミサワホームは、有限責任中間法人移住・住みかえ支援機構(JTI)から、既存住宅の所有者がJTIの「マイホーム借り上げ制度」を利用する際に必要な「事前建物診断証明書」の発行を業界で初めて受けられることになった(日刊不動産経済通信、産経新聞など7月9日)。
 この「マイホーム借上げ制度」は、有限責任中間法人 移住・住みかえ支援機構(JTI)が実施しているもので、シニア(50歳以上)のマイホームを最長で終身にわたって借上げて転貸し、安定した賃料収入を保証する制度。これにより自宅を売却することなく住みかえや老後の資金として活用することができる。また、家を借りたい方には、敷金・礼金がないなど、優良な住宅をリーズナブルな家賃で提供するというものだ。子育てが終わるなどライフスタイルに合わなくなったシニアの家を有効に活用することで、家を貸したい方と借りたい方の双方にメリットの生まれる制度として注目されている。
 この制度の裏を読むと、「年金制度の崩壊」がある。マイホームを持つシニア層が、それを貸すことで得られる「家賃保証」は、年金の補填として活用出来るという狙い。そして、日本は伝統的な不動産信仰が強く、資産を持つシニアはなかなか手放そうとしないのが現状。そんな動かない資産の代表である不動産の流動化、つまり中古住宅(既存住宅)の流通を国は何としても図りたい。そのためにマイホーム借り上げ制度を導入すれば、家賃保証も可能となり住み替えが進むという国の狙いがある。

2008年7月5日号

●「エコバブル」的な動き、加速

 エコ・ファースト企業に認定された積水ハウス、プレミアムエコ仕様を開発した三井ホームなど、ハウスメーカーではここ最近、ゼロエネルギーを全面的にアピールする動きが目立って来ている。 今週は土屋ツーバイホームが札幌・手稲区で建設している「スーパーEネットゼロエネルギーハウス」を公開するというニュース(日刊不動産経済通信7月3日)があった。坪当たりの価格は93万5000円の建築物で、屋根には給湯と発電のためのソーラーパネルを設置。地中熱や自然通風の冷暖房への利用に加え、浴室などからの排水熱で水道水を熱する。換気の際には戸外へ排出される空気から回収した熱で室内温度を調整するなど、徹底したエネルギー再利用システムを備えた住宅。 ハウスメーカーの狙いは、環境配慮への取り組みを、具体的な住宅商品で消費者にアピールすること。その反面として、建設コストがアップの課題が残る他、使用する建材・資材の使用量増加に伴う製造時、輸送時のエネルギーロスなどについての対策に具体的な提案が少ないことも事実。
 エコ・省エネといった地球規模的な課題は、最終的な住宅の性能アップだけでない。国産材や間伐材を利用することも大切なエコ住宅への取り組みとなろう。どうも最近の流れは、「エネルギーを現状のまま使う」「石油エネルギー使用の効率アップ」ということが前提になっていて、「自然光」「風」「植栽」といった自然との共生の視点が欠落し、設備・性能のグレードアップに傾きすぎている感がある。この分野では、大手ハウスメーカーよりも、地域工務店の本領が発揮できると考えられる。地域に根ざす工務店ならではの、環境・エコ対策を研究する素地はまだ残っており、大いに期待したい。

●現場で出来る省エネ・エコ「梱包材の段ボール使用を中止」

 そんな中、工務店業界にもいよいよエコ・省エネ対策が出てきている。当社の記事で恐縮だが、日刊工業新聞が7日に報じた、「アキュラホームが梱包材として段ボールの使用を中止する」というニュース。当社が取り上げられたということではなく、こういう取り組みが取り上げられる流れにあるということだ。建築現場の梱包は、今まではクレーム対策が重視されるあまり、過剰梱包になりがちだった。また、フローリングや化粧板、ドアなど、少しの傷でも付けば返品という施工習慣があるため、ダンボールをなくすと言うことは信じられないという声も多い。
 しかし、見方を変えると、こうした過剰梱包が、現場での工程管理をいい加減にさせ、時間(見えない利益)の損失を生んでいたとも考えられる。必要な時に必要なだけ資材が現場に届くのが理想であるが、建築現場では、例えば「内装ドアが施工の3日前に届いてしまい、他の壁の仕上工事の邪魔になってしまう」といったことは頻繁に起こる。これに対し、梱包をなくすことで、長い間、製品を現場に放置しておくことが出来ない、というプレッシャーを現場が感じることで、しっかりした工程計画を立てて、それに合わせた納材をするようになるかも知れない。
 ちなみに、工務店はあまり意識しないかもしれないが、建材・設備製品の購入価格は、納材の際のキズや品番違いなどによる「返品」を見込んで値付けされている。メーカー、流通段階で、すでに「ロス率」という考え方で、製品価格に上乗せしているのだ。ロスが積み重なれば、最終的には、消費者への住宅価格が上がってしまう。今後はガソリン価格も上昇するし、メーカー・納材業者もなるべく誤配送や返品によるガソリン消費を抑えたいはず。ゆえに、工程計画をしっかりと守ることで、工務店も無駄のない、かつ、省エネ・エコにも貢献する「梱包のダンボール不使用」には自主的に取り組んでいきたいものだ。

●介護療養病床の廃止への対応、介護ロボット開発など、ハウスメーカーによるメンテビジネスは医療・福祉分野にも及ぶ

 高齢者医療制度の改革によって、「介護療養病床」が2011年に廃止されることがある。病院と介護施設の中間的な存在である同病床が廃止されることで、長期に渡りここに入院している高齢者は、行き場がなくなってしまう。
 こうした問題に対して、パナホームが医療・介護サービスを自在に組み合わせることのできる「多機能型」の高齢者専用賃貸住宅を提案するというニュース(シルバー新報、7月4日)があった。現在の日本の医療現場は医師不足、病院のベッド数も足りない、大型の総合病院が地域で倒産が続き、まさに医療危機が叫ばれている現状がある。そうした中、医療分野以外での高齢者・長期入院を必要とする人の受け皿として、ハウスメーカーなど民間によるスペース提供の意義は大きい。
 この動きは当然、地域工務店も着目すべきで、例えば地域の住む高齢者に対する「介護の地産地消」という観点から療養病床リフォームなどの提案も有効かもしれない。同時にこうした介護病床分野への住宅会社の本格参入は、老人医療の地域分散化を促すことにも繋がる可能性がある。
 一方、苛酷な介護労働環境の改善に寄与する画期的なニュースも―産経新聞によると、大和ハウス工業が介護・福祉用自立支援ロボットスーツ「HAL」を研究開発している業務提携先のサイバーダイン(茨城県つくば市)とロボット事業に関する総代理店契約を締結。今秋から介護・福祉施設向けにリースを開始するとともに、大和ハウスグループが手がける住宅や商業施設での活用も検討していくという。ハウスメーカーが介護支援ロボットを開発する背景には、当然豊富なストックがある。ストックに対するメンテナンスビジネスは、もはやリフォームなど建築事業だけでなく、医療・福祉、さらには教育といった分野にまで及ぶことを示唆している。
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