近年の自然災害に対し、災害に耐えることはもちろん、災害後にも安心して暮らせる住まいのことを「レジリエンス住宅」と言います。
ここではアキュラホームのレジリエンス住宅について解説します。

レジリエンス住宅とは

近年、「レジリエンス住宅」に注目が集まっています。レジリエンスとは英語の「resilience」のこと。
外部から受けた影響に対する「強靭」「しなやかさ」「回復力」を意味します。つまり、環境の変化が起きても、変化の影響を受けなかったり、適切な対処ができることを指します。
近年、急増する豪雨や地震などの自然災害に対して、「在宅避難」を可能とするような「強靭でしなやかな住まい」が重要視されてきています。
しかし、「レジリエンス住宅」とは、単に災害に強い住宅ではありません。
普段から安全で健康に配慮された住宅であることはもちろん、快適性が高く、かつ災害時には命を守れる。そして、被災後も生活を維持できるサバイバル力のある住まい、これが真の「レジリエンス住宅」です。

■レジリエンス住宅の条件とは

ダミーイメージ

〇免疫力

まず、挙げられるのは「免疫力」です。人間もそうですが普段から「免疫力」を高めておけば、体力がつき風邪などひきにくくなります。
住宅でも、普段の力(通常のレベルを超える性能)を蓄えておく必要があるのです。

〇省エネ性能 ZEHであるか

「免疫力」として最初に挙げられるのが、「ZEH住宅」です。「ZEH」は、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の頭文字を取ったもの。
その名の通り、「エネルギー収支をゼロ以下にする住まい」のことです。
我が国はエネルギー自給率が低いこともあり、国をあげてZEH住宅を推進しています。
エネルギー使用をゼロにするのですから、住宅内で使用する光熱費を住まいでまかなうシステムが導入されています。これにより、毎月の光熱費の負担ゼロが実現するのです。
では、どうすれば、光熱費負担をゼロにできるのでしょうか。
まず、太陽光発電の導入は必須。
その上で高断熱の外壁材やLED照明、効率の高い給湯システム、省電力の冷暖房や換気システムなど、エネルギー使用量を抑えた設備を導入することでZEHを実現します。

熱中症への備え・ヒートショック

近年、地球温暖化が進み、このところの夏の暑さが異常ともいえるレベルにまで達しています。熱中症への対策として「室内にいるから安心」ともいえなくなってきました。
平均気温が上がるにつれ、室内でも熱中症リスクが高まっています。
総務省消防庁のデータによると、202288日~814日の期間に熱中症で救急搬送されたのは、全国で5,959人でした。
原因場所で最も多かったのは「住宅」の38.7%。2位は「道路」でしたが、15.9%で、1位と大きく差がついています。
そして、熱中症といえば「高齢者」のイメージがありますが、このデータでは、36.6%が「成人」(18歳以上65歳未満)、8.0%が「少年」(7歳以上18歳未満)となっており、この2つを合わせると44.6%。「高齢者」の54.8%とは、それほど大きく差がないことがわかります。
屋内の熱中症を避けるためには、どの部屋も快適さを感じる温度にしておきたいものです。
脱衣場、廊下なども空調が効く環境であれば、より安全性が高まります。
また、屋内全体を一定温度に保てば、部屋の外にでたときに「むわっ」とする不快感からも解放されます。
また、屋内全体の温度を一定に保つことは、冬のヒートショックの予防にもつながります。屋内温度を一定にするには、気密性や断熱性を高めたうえで、屋内全体に同じ温度の風を送りこむ「全館空調システム」が適しています。

〇コロナウイルスなど感染症対策

新型コロナウイルスの終息はなかなか見通せませんね。
さらに、2022年に入ってからも、サル痘などさまざまなウイルス感染が増えており、今後の流行も懸念されています。
ただ、どのようなウイルスが流行しても、感染対策にはそれほど大きな違いがありません。新型コロナウイルスを住まいに持ち込まないようにする対策は、他のウイルス全般に対しても「免疫力」をもたらします。
玄関前での消毒や上着を脱ぐといった個人での対策はもちろん大切です。
これにプラスして、玄関に入って家族と接触せずに手を洗ったりシャワーを浴びたりできる動線の住まい、ドアノブなどに触れずにすむ住まい、クローゼットでは、上着を殺菌したりバキュームクリーナーでウイルスを吸い込むような設備が求められます。

〇防犯

侵入者を防ぐことができることも「免疫力が高い」条件です。
侵入者が利用するのは「窓、あるいは玄関などの出入り口」しかありません。
これらに防犯性能の強い製品を用います。
たとえば、窓には防犯合わせガラスを用いたり、面格子を取り付けたりします。玄関ドアには、2つ鍵をかけピッキングやサムターン(室内側にあるつまみ)に手が届かないような対策をしておきます。
敷地の周囲には、人の動きに反応するセンサーライトを取り付けたり、敷地に歩くと音が鳴る砂利を敷いたりします。

〇土壇場力

予想外の災害が起きたとき、ふんばれる「土壇場力」が有事には決定的に重要です。
次のような災害は頻繁に起きるものではありませんが、土壇場力がない住まいでは暮らせなくなる可能性があります。
被災すると待っているのは、平穏な毎日と180度異なる生活です。大きなストレスを感じることでしょう。土壇場力は有事を回避したり、ストレスを大きく軽減する大きな力となります。

・洪水や土砂崩れ
河川の近くや高台の立地には洪水や土砂崩れのリスクがあります。
国土交通省のハザードマップで、土地の地盤を確認します。その立地を選ぶ場合は、強固な十分な対策を施し、場合によっては違う土地を探すという決断も大切です。

・大雪
近年、これまであまり雪が降らなかった地域でも、一晩で大雪が積もる災害が珍しくなくなりました。
屋根や雨どいの一部が壊れたり、カーポートが倒壊したり、テレビのアンテナが折れたりする被害が起きやすいものです。
「これまで大丈夫だったから」ではなく、このような被害を意識し、強固な材料を用いた住まいづくりを考えておきましょう。

・火山
忘れがちなことですが、富士山は休火山であっていつ噴火するかわかりません。
江戸時代に起こった宝永大噴火は江戸、現在の東京にまで火山灰の被害を及ぼしています。
火山に対する対策のポイントは、灰を克服する工夫を備えた住宅です。
桜島から降る灰が常に問題になっている鹿児島県では、灰に強い「克灰住宅」の設計マニュアルを作成しています。
たとえば、火山灰の屋内侵入を防ぐために、窓に気密サッシや、二重サッシを採用する、屋根に灰が積もらない、灰を簡単に取り除けるような住宅を提案しています。

・地震
地震大国の日本。いつどこで大きな地震が起きても不思議ではありません。
住宅を建てる際の耐震基準として震度7の地震でも、構造体や内装材に損傷がなく、そのあとも「住み続けられる住まい」であることは条件となっています。
被災時のストレスは想像を超えます。
一時的であっても、大勢がいる避難所で過ごすのであれば、さらにそのストレスは倍増します。
地震の後でも自分の家で、家族の顔を見ながら暮らす、そんな状況を維持するために耐震性能は決定的に重要です。

・津波
大地震後に、津波が発生するリスクのある地域があります。
先ほどご紹介した「ハザードマップ」で津波のリスクがある立地か確認しておきましょう。浸水リスクも考えて、それらの可能性がある立地では、場所を再検討することも必要です。

〇サバイバル力

いったん、大きな災害が起きたら、その後はその状況下で生活されることを余儀なくされます。
さらに、地震や火山の噴火などは一度で終わるとは限りません。何度も起きる可能性があるのです。
ここで必要となるのは困難な状況のなかでも、平常時とできる限り変わらない暮らしができる「サバイバル力」です。
災害発生後で一番大事なのは電気などの生活インフラでしょう。
停電になると電源を使用しているガスコンロによる調理ができなくなります。また、給湯機もリモコンが操作できなくなるので給湯もできなくなります。
エアコンによる冷暖房が使えなくなります。
さらに重大なポイントとして、携帯電話の充電が切れたら重要な情報を得られなくなります。
太陽光発電などを備えておくのはもちろんですが、車を購入するなら、EV(電動)はもちろん、ガソリンを使ってバッテリーに充電できるHV(ハイブリッド)車がお薦めです。
EV
であればいざというときにバッテリーは大容量蓄電池として利用できます。充電器として電気を使えるので、便利です。

さらに、生活に最も大切な水も考えておきましょう。
断水時には給水車が街に来ることなりますが、それでも被災後すぐはありえません。
その間も水は必要です。家族の分を確保しておきましょう。
また、給水車が来たとしても、毎日、長時間並んで大量の水を自宅まで運ぶことができるでしょうか。
ここで、エコキュートなどの大容量の給湯器があれば、貯水槽として利用できます。
さらに安心な方法は井戸を掘っておくことです。断水中であっても水に困ることがなくなります。

■アキュラホームのレジリエンス住宅

ここまで、レジリエンス住宅の特徴と重要性を見てきました。
アキュラホームでは、「レジリエンス住宅」という言葉が生まれる前から、レジリエンスを重視した住まいづくりを行っています。
そのポイントとなる「免疫力」「土壇場力」「サバイバル力」の具体的な内容について、それぞれ見ていきましょう。

免疫力

・全館空調
アキュラホームの全館空調「匠空調」は小屋裏(天井裏)にエアコンを1台設置し、ダクトを通って室内全体に快適な温度の空気を送るシステムです。

夏は天井から冷房することで、室内のどの場所にいても「もわっ」とした感覚のない快適な空間になります。
さらに、冬は床暖房を組み合わせれば空気が乾燥せず足元から暖かく、キッチンや洗面所でも寒さを感じにくい室内が実現します。

・感染症対策
ウイルスを外から室内に持ち込ませない工夫も随所に施されています。たとえば、玄関を開けて室内に入るとすぐに手洗い・うがいができる洗面室を設置。
その場で洋服についたウイルスを吸い込む「ウイルスバキュームクリーナー」で徹底除菌します。
さらに、オゾンによる「ウイルスキラーエアシステム」で、空気感染にも対応しています。そのまま浴室に直行できる動線や、脱衣所のドアを自動にしてドアノブに触れなくても服を脱いで入浴できるようになっています。
ドアノブやスイッチは、プロ用塗膜の「ウイルスキラー加工」を施し、ウイルスを不活化します。さらに、宅配BOXを導入し、外部の人との接触機会を減らします。

    非接触     ウイルスブロック

参考:新生活様式の家
https://www.aqura.co.jp/shinseikatsu/

・防犯
防犯面にももちろん、対応しています。防犯ガラスに加え、玄関からの浸入を防げるような二重鍵、サムターン対策は当たり前となっています。

土壇場力

アキュラホームでは、地震や台風、大雪にも耐えられる業界トップクラスの丈夫な住まいをつくり続けています。
なかでも地震に強い住宅をつくるために、理論だけでなく、現実に即した家づくりを実現するために、「実物大の大きさの住宅で耐震実験」を行っています。

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これまでに日本で起きた全ての震度7の地震、今後起こるといわれている大地震、世界で起きた大地震など、様々な地震の衝撃を加えて実験しています。
この実験の結果、構造体にも内装材にも損傷がなく、地震のあとも「住み続けられる住まい」であることが証明されました。

サバイバル力

電気などの生活インフラは災害時のサバイバルに欠かせません。
アキュラホームでは、大容量の太陽光発電システムを導入する暮らしを提案しています。
昼間に太陽光で発電した電気は、災害時には「自立運転モード」にすれば使用できます。普段から冷暖房費ゼロも夢ではないのです。

さらに、EV車を併用すれば蓄電池となります。蓄電池を単体で購入するとかなり高額になってしまいますが、EV車のバッテリーは大容量の蓄電池として使用できるのです。
車1台が800万円相当の蓄電池の代わりになるといえるでしょう。いつでも電気が使えるうえ、太陽光発電で得た電気で充電させれば車の燃料費もゼロになります。
加えて、いざというときの水の確保には井戸がお薦めです。
アキュラホームの「井戸のある住まい」では、直径30cmほどの穴をつくり、手動のポンプを設置します。
災害時だけでなく、普段からガーデニングや庭木の水やり、帰宅時の泥落としなどさまざまにつかえます。もちろん、水道代の節約にも大きく貢献します。

■まとめ

レジリエンス住宅の特徴とメリットをみてきました。
そして、それを実現しているのがアキュラホームの住まいです。災害だけでなく、普段の毎日が、より便利でより快適な暮らしとなることを実現します。
お近くにあるアキュラホームの住まいの展示場にぜひ一度、お越いただき、見て、触れて、その快適さを実感なさってください。