2022.09.08

CSR・環境

匠の技術を使った環境貢献として
木のストロー製作体験を「Japan EXPO(フランス・パリ)」で開催
~宮大工などによる本場のカンナ削り・京木遣りも好評~

木造建築を手がけるアキュラホーム(本社:東京都新宿区、社長:宮沢 俊哉)は、7月14日~17日にパリ・ノール・ヴィルパント展示会場で開催された欧州最大級の祭典ジャパンエキスポで、ジェトロパリから依頼を受け、「木のストロー手づくり体験会」を日本国外で初めて実施いたしました。また「木のストロー」の開発会社である弊社代表(元大工)による「カンナ削り」のほか、日本を代表する宮大工(寺や神社の建築を行う一流の大工) 番匠保存会(※1)会長 山口喜由氏による「京木遣(※2)」も披露しました。

◆◇ 30万人が集まるJapan EXPOで、日本の伝統技術「カンナ削り・木のストローづくり」を実施 ◇◆

新型コロナウイルスの影響で、3年ぶりの開催となったJapan EXPOは、開催期間中の4日間で約30万人の来場者が集まったと言われています。今回依頼を受けたジェトロブースでは、毎日2回「カンナ削り」と「木のストローづくり」を実施し、約1,200人超の方に体験いただきました。

 会の始まりは、山口氏の拍子木と木遣音頭からスタート。その音と歌につられ、多くの見物客が集まりました。続いて、宮沢による「カンナ削り」がスタート。日本の伝統技術である「カンナ削り」を間近でご覧いただいた後、カンナ削り体験会を実施しました。またそこから着想を得て開発された「木のストロー」を自らの手で作っていただき、木の国・日本の「ものづくりの文化」「本物の匠の技術」に触れていただく機会となりました。

上 中心左:番匠保存会会長 山口氏 右:弊社代表宮沢
ジェトロブース前にて
ジャパンエキスポでカンナ削りを披露する様子

カンナ削りは、世界最古の木造建築物「法隆寺」の建築にも使用されており、日本の伝統技術として継承されてきたものです。番匠儀式の中で棟梁が行う「釿(ちょうな)はじめ」の中にも、「清鉋(きよがんな)」として取り入れられています。匠の伝統文化を伝え残すために発足した宮大工の会である「京都番匠保存会」によって「釿はじめ」は継承され続けており、今回はその一部である木遣音頭(京木遣)を実演いたしました。番匠保存会が継承する「木遣音頭」は、京都無形民俗文化財に登録されています。

◆◇ 「自分でつくれるのが実用的」と自らつくるストローを評価する声が多数 ◇◆

実際にカンナ削り、木のストローづくりを体験した方からは、「環境に優しいストローだと思う。何度もつかいたい」「自分で作れるのが実用的。木だからリサイクルできるし、プラスチックじゃない点がとても興味深い。」「早くて簡単で技術も優れていて面白かったです。新たな発見です。」などの意見をいただきました。

木のストローをつくる来場者の様子
カンナ削りを体験する来場者の様子
木のストローを使用する来場者
◆◇ SDGs14項目に該当するカンナ削りの「木のストロー」を通してSDGsを体感する機会を提供 ◇◆

アキュラホームが世界初・開発した「木のストロー」は、カンナ削りから着想を得て開発されました。そして、世界的環境問題であるプラスチックごみ問題と、森林保全に不可欠である間伐材(間引いた木で、細くて弱いため需要が少ない)の活用問題の両問題の解決など、SDGsの達成目標17項目のうち14項目に寄与するアイテムとして注目されています。2019年に日本で開催されたG20の会合やドバイ万博で日本館のVIPのお土産としても採用されています。

◆◇ 日本文化をパリから発信する「Maison Wa」とともにフランス各地で「木のストロー体験会」を実施へ ◇◆

カンナ削りの木のストローは、日本の伝統文化を欧州展開するためのビジネス拠点としてパリの中心部に整備されたショールームのMaison Wa(メゾン ワ)で販売もされます(2022年10月1日予定)。Maison Waは、経済産業省などと連携し、「Challenge Local Cool Japan in Paris事業」に取り組み、中小企業庁の「JAPANブランド育成支援等事業」の支援パートナーにも採択されており、多くのクールジャパン商品(地域性及びデザイン性が感じられ、伝統・文化・技術等を背景に有する商品)を発信しています。

日本だけがもつ匠の技術である「カンナ削り」から着想を得て開発された「木のストロー」によるアキュラホームのSDGs活動に賛同いただき、今後は、フランス各地で「木のストロー手づくり体験会」を実施する予定です。ジャパンエキスポでの体験だけではなく、「木のストロー」を通し、日本の文化に触れていただく機会を提供するとともに、環境問題について考える機会を世界に発信する活動を継続してまいります。

(※1)番匠保存会:京都御所や京都の社寺を守る宮大工の組織。京都市無形民俗文化財に登録されている『木遣音頭』を継承する会。(昭和58年6月1日登録)

(※2)木遣音頭(きやりおんど)・京木遣り(きょうきやり):大木や岩を大勢で運ぶときにうたう仕事歌で、地固め、棟上げなどで歌われる。日本の木造建築における棟梁らによって歌い継がれた伝統的な作業歌。

◆◇ 別紙 ◇◆ Japan EXPOでフランスの方々に独自アンケートを実施しました!

Japan EXPOの来場者に、日本・木のストローについて、また環境への関心度についてジェトロパリと合同で独自アンケートを実施いたしました。(N=179)